これだけは知っておきたい!アルバイト・パート関連 労務・法律知恵袋

就業規則・個人情報

公開日:2014/09/24

遅刻・早退・欠勤

様々な理由で遅刻や欠勤をするアルバイト・パートは少なくありません。お店の負担にもなるこれらの行為の防止策としてはペナルティを課すということも考えられますが、はたしてそれがベストな対策になるのでしょうか。

注意指導を重ねてから、懲戒処分で規律を正していく

余裕を持って職場に到着し、始業時刻から速やかに業務に取り掛かることができる状態を整えておくことは、アルバイト・パートであっても当然のことです。しかし、現実的には様々な理由によって遅刻をする従業員は少なくありません。そこで、例えば「1ヶ月間に遅刻、早退等が〇回以上の場合は1日分を欠勤とする」といったペナルティを課すことで職場の規律を保とうとすることが考えられます。しかし、こうした運用は、労働基準法第91条に定める「減給の制裁」に抵触する可能性があるため、法違反とならないように注意をしなければなりません。

「減給の制裁」とは、従業員のミスや問題行動に対しての金銭的ペナルティのことをいいますが、これは無制限に認められるのではありません。従業員の生活保障という観点から、1回の額が平均賃金の1日分の半額を、総額が一賃金支払期の賃金総額の10分の1を超えてはならないという基準が法律上定められています。仮に1日に1時間の遅刻をしたことが1ヶ月間に3回重なった場合、合計の3時間分の不就労について賃金控除を行うことは「ノーワーク・ノーペイの原則」から問題はありません。欠勤についても、不就労について賃金控除を行うことは問題ありません。
しかし、例えば1日8時間労働とした場合において、残りの5時間分も控除をしてしまうことは金銭的ペナルティとなるため、減給の制裁の対象とされることになります。この取り扱いについて、行政通達においても「遅刻早退についてその時間に比例して賃金を減額することは違法ではないが、遅刻早退の時間に対する賃金額を超える減給は制裁とみなされ、労働基準法第91条の適用を受ける(昭和26年2月10日・基収第4214号、昭和63年3月14日・基発第150号)」と明確に示されています。
例えば、従業員の遅刻を減らしたいという目的であれば、通常支給される賃金を控除することなく、精勤手当を付与するといった方法が考えられます。1ヶ月間の間に遅刻や早退がなければ一定額を付与するといった主旨の手当ですが、こうした本来の賃金に上乗せをするという方法であれば法違反に問われることはありません。もっとも、新たな手当を創設すれば、必然的に人件費増にも繋がります。そのため、人件費増を避けたいのであれば、日々の労務管理を厳格に行い、従業員が遅刻をしてきた都度、注意指導を重ね、それでも改善がみられない場合には懲戒処分を行っていくことによって規律を正していくという方法が望ましいでしょう。

中川公認会計士税理士事務所

中川公認会計士税理士事務所

平成17年開設、公認会計士・税理士・社会保険労務士など各分野の専門家が在籍し、会社設立業務・税務代理業務から株式公開支援業務・事業承継サポートまで幅広くお手伝いさせていただいています。経営革新等支援機関に認定され融資にも強い実績があります。
また、業務規則作成業務や各種規則見直しなどの労務関係の提案・助成金申請代行業務など幅広く関与させていただき、常に「お客様目線でサービスできる会計事務所」を心がけております。お気軽にご相談ください。 (中川公認会計士税理士事務所ホームページ

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