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公開日:2022/03/01

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【多様な働き方を研究するコラム】新しい労働マーケットを注視しよう

■スポットワーカーが急増する背景

スポットワークとは、単発、短時間、短期間で働く「継続した雇用関係」のない働き方を指し、雇用契約を結ばない“ギグワーク”と、単期雇用契約を結ぶ“単発バイト”の2種類に分類される。2/17に設立された「一般社団法人スポットワーク協会」は、スポットワークについて、こう定義しています。
スポットワーカーのニーズは急増していて、同協会によると、コロナ前に300万人弱だったスポットワーカーは、2025年には500万人を超える見通しです。

こうしたトレンドに大きな影響を与えたのは、いうまでもなく「コロナ禍」です。
未曾有の事態は日本経済を直撃しました。休業や時短営業を余儀なくされる中で、そのしわ寄せは、結局、労働者にいきます。雇用は継続されていても月に2~3回しかシフトに入れない。そんな「隠れ失業者」が大量に発生しました。
つまり、ここ数年で、「仕事には就いているけど、もっと働きたい!もっと稼ぎたい!」と考える労働者が増加したのです。

■国もベンチマークする追加就労希望就業者

総務省統計局の「労働力調査」では、2018年からILO(国際労働機関)基準の「未活用労働指標」が導入されました。
労働市場には、労働需給のミスマッチなどにより、就業に関するニーズが満たされていない状態にある人たちが存在します。もっとも分かりやすいのは「失業者」ですが、ILO決議では、「時間関連不完全就業者」及び「潜在労働力」も、未活用労働測定尺度の中に包括されています。
中でも、時間関連不完全就業者は、① 就業者である ② 一定の基準以下の就業時間である ③ 就業時間の追加を希望している ④ 就業時間の追加ができるという4つの要件を満たす者として定義され、「広義の失業者」とも言われる労働者です。

日本では「追加就労希望就業者」として、週35時間未満の就業時間で働いていて、さらに追加して働きたい就業者と位置付けられています。現状で195万人(2021年10-12月期の労働力調査)。これは失業者194万人とほぼ同規模です。失業率は2.9%ですが、広義の失業率として捉えると5,7%に跳ね上がります。

■追加就労ニーズとスポットワークの親和性

追加就労希望就業者は、現在就業中なので、別の仕事に就いてフルタイムで働くことは現実的ではありません。必然的に兼業や副業などに従事することとなり、そうなると、「単発、短時間、短期間」で追加して働くことが自然な流れになってきます。

元来、「単発、短時間、短期間」という働き方には、ネガティブな見方も多くありました。その端的な例が、いわゆる「日雇い」。それで生計を立てている人は、不安定な生活を送ることになり、ワーキングプアの温床になるとも考えられていました。しかしながら、先述のように、正社員の副業として、あるいはアルバイトの兼業として、追加で働きたいというニーズは、こうした「その日暮らしリスク」とは一線を画すものです。

むしろ今、スポットワークは、労働需給のミスマッチ解消=広義の失業率の改善と極めて親和性が高く、「労働者の収入安定に寄与するワークスタイルである」とポジティブな見方が広がっています。

■健全な市場形成にむけて

一方で、もちろん課題もあります。例えば労災補償。労働者を保護するセーフティネットの必要性は衆目の一致するところでしょう。
また逆に「スポットワーカーに店の商品や現金等を持ち逃げされた」などといった声もあるように、単発で2度と会うことはないという心理が労働者のモラルを引き下げてしまうこともあります。
こうした事態を抑止するためには、スポットワーク仲介事業者(プラットフォーマー)による不十分な本人確認(なりすまし勤務も考えられる)が不可欠です。
だからこそ、「一般社団法人スポットワーク協会」は設立されました。
「就労環境の保全」と「健全な市場成長」を目指すために、「スポットワーカーとして働く人の保護」「スポットワーカーを利用する企業の保護」「スポットワークの求人情報提供事業者の適正化」を目的に活動していくとのこと。

スポットワークマーケット。働く個人にとっても、国力向上にとっても有意義である新しい労働マーケットの形成に注目しましょう。 そして、その健全な成長にイニシアティブを発揮していくであろうスポットワーク協会の活動を注視していきましょう。

ツナグ働き方研究所 所長 平賀充記

多様な働き方の研究家。人材領域のシンクタンク「ツナグ働き方研究所」を主宰。母体は㈱ツナググループ・ホールディングス(人材総合サービス企業。2018年東証一部上場)。若年キャリア支援/女性活躍/ミドル就職・転職/シニア雇用/外国人採用など、ダイバーシティ雇用に造詣が深い。「東洋経済オンライン」など寄稿多数。近著は「なぜ最近の若者は突然辞めるのか」(アスコム)。

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