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雇用・採用

公開日:2019/05/07

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【応募殺到「神採用」の10ヵ条】 -その10- 辞めても帰ってこいよ制度をつくれ!

働きたい人1人あたりに、仕事がいくつあるのかを示す有効求人倍率…。
採用の難易度を示すこの数値は、今や1・6倍を突破。バブル期を超える空前の人手不足時代が到来しています。
とはいえ、意外なことに、このような完全な売り手市場においても、お金をかけずにアルバイト採用を成功させている職場はけっこう存在します。
そこで今回は、当たり前すぎて力を入れていなかった「灯台下暗し」的な方法から、「え? そんな方法で採用できるんだ!」という変化球的なノウハウまで、採用の勝ち組が実践している手法を紹介していきましょう。
必要なのは、お金ではなくアイデアでした。

元リクルートで求人媒体の統括編集長を経験し、さらにはツナグ働き方研究所において求職者調査や各社への取材を通して蓄積した知見をもとに、実例を交えてシリーズ全10回に分けてご紹介します。

スタッフの離職にビクビクしなくなる!

「アルムナイ制度」という言葉を聞いたことがありますか。
「アルムナイ(alumni)」とは、卒業生とか同窓生といった意味の英語です。これを会社に置き換えると、「退職者」ということになるのです。

つまり、アルムナイ制度とは、退職者と企業がつながりを持つという制度です。
そのつながりによって、退職者が戻ってきてくれることになったら……。
思いがけず即戦力人材が採用できたということになりますよね。こう考えると、アルムナイ制度は、いってみれば「退職者のタレントプール」。
タレントプールとは、優秀な人材を候補者として溜めておき、コミュニケーションをとり続けることで採用に結びつけるリクルーティング手法です。優秀な人材とあらゆる角度から関係を継続しておくことで、ミスマッチの少ない採用が可能になると、最近話題になっています。

やむを得ない事情で退職するスタッフは、これまでの経験値から考えると、その職場にとって優秀な人材といえます。彼らのカムバックは店長にとって非常にありがたいはず。
退職者と個人的にSNSなどでつながっているという従業員は少なくありません。辞めたあとも飲みにいったり、遊んだり……。これもひとつのアルムナイです。

とはいえ、それが制度化されていない場合、退職者のほうから「もう一度働きたい」「復帰させてください」とアプローチするのは、相当ハードルが高いはずです。

だからこそ、こういった「私」のアルムナイを、会社や職場として制度化する「公」のアルムナイ制度が重要なのです。
こう聞くと、難しそうに思えますが、退職した人とコミュニケーションがとれる状況を用意し、継続的にメールを送るだけでも十分です。

まずは、退職者にアルムナイ制度があることをしっかりと告知しましょう。これで「私はまた戻ってくることができるんだ」ということを退職者が認識できます。
そして、本人の許可を得たうえで、定期的にメールやDMなどで情報発信する旨を伝えましょう。
メールは月1回でもかまいません。職場の状況や現スタッフの声などを届け、そのうえで、可能であれば相互にコミュニケーションをとれるようにしておきましょう。

退職者に、いつどのタイミングで復帰できる状況が訪れるかわかりません。退職者側からも気軽にコミュニケーションがとれる環境が用意されていれば、気軽に復帰の意思を伝えることができます。
また、アルムナイ制度は、店長や現場管理職の精神衛生上も、ありがたい仕組みです。ただでさえ人が足りない現場では、スタッフに辞められたら現場がまわらなくなるので、離職に過敏になりがち。辞めても戻ってきてくれる可能性があると思えば、必要以上にビクビクすることもなくなります。
「すいません。また戻ってきちゃいました」と、照れながら復帰したスタッフを、拍手で迎え入れる仲間たち。素敵な光景じゃないですか。

アルムナイというカムバックマッチングは、雇う側にとっても働く側にとってもハッピーな制度です。活用しない手はありません。

【神事例10】スープストックトーキョーの「バーチャル社員」制度

「世の中の体温をあげる」という経営理念を掲げるスープストックトーキョー。
その理念を実現するためにはスタッフの体温を上げる(=従業員満足度を上げる)ことが必要だと、さまざまな社内制度を展開しています。

その1つが「バーチャル社員」制度。退職者でも従業員と同じ割引が使えたり、社内報を閲覧できたり、試食会に参加できたりするオリジナルの会員制度で、このつながりから復帰するスタッフも多いとのこと。まさに「アルムナイ制度」の好例です。

同社の取締役人材開発部部長の江澤身和さんはこう語ります。
「社員でもアルバイトでも、退職希望者とは面談します。大切なのは、その人の人生にちゃんと寄り添って相談に乗れているかどうか。退職して新たな世界を知るほうがプラスになると感じたら、むしろ卒業に向けて背中を押すこともあります」

この制度は、「戻ってきて」というメッセージを全面に出しているわけではなく、月に1回送る情報のなかに、採用情報がそっと添えられているくらいだといいます。
そんな自然なコミュニケーションだからこそ、戻ってきたくなるのかもしれません。

今回ご紹介した「神ワザ」を含むノウハウをご紹介

現場ですぐにでもできる「神ワザ」を30個にまとめました。
『パート・アルバイトの応募が殺到! 神採用メソッド』(かんき出版)

第1章 求人誌に広告を出さなくても応募は来る! 採用費ゼロを実現する驚きの手法
第2章 求人広告にひと手間かければ、時給を上げなくても採用できる!
第3章 ドタキャンがなくなる! 採用につながる! 面接時に役立つ魔法のテクニック
第4章 定着してこそ「神採用」のゴール! アルバイトが辞めなくなるちょっとしたコツ
特別付録1 誰でもわかる「HRテック」講座
特別付録2 ダウンロードして使える!「採用お助けツール」集

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ツナグ働き方研究所 所長 平賀充記(株式会社ツナググループ・ホールディングス)

(株)ツナググループ・ホールディングスを母体とし、「現場の人材が最も輝く働き方とは」を研究対象に、さまざまな働き方や施策を開発。また、それらを実際に導入することで、その効果を世の中にアウトプットすることをミッションとしている。

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